Ph+ALL日記

フィラデルフィア染色体陽性白血病と闘うIT労働者の記録

骨髄検査の結果→再移植への道筋

骨髄検査の結果が出た。予想外に良くてBCR-ABLを検知するPCR検査では白血病細胞のコピーが何個か見つかるものの、FISH検査では検出限界±程度とのことである。この1ヶ月の治療が功を奏したということかな。幸運をありがとう。

さて、この1ヶ月ちょいの入院で、生き残るには移植をするしかないと覚悟を決めた。今回得られる寛解を使って、2回目の造血幹細胞移植に臨むことにした。

再移植に向けてのプロセス

初回の移植では、全身に放射線X線)12Gy(グレイ)を2日間にわたって照射するTotal Body Irradiation (TBI) を受け、エンドキサンという抗がん剤を使い、その後臍帯血を輸血した。

今回は何をするのだろう。担当医に聞いてみた。

  • 放射線照射を4Gy照射する
  • 2種類くらいの抗がん剤を投与する(まだ具体的に何を使うか決まっていない)
  • 臍帯血移植を行う

これを2週間くらいの間にやってしまう。移植ができる曜日が決まっているので、他の患者さんの状況と調整して、その日を定め、逆算して他の2点の日時を決定する。うまくいけば移植後2週間くらいで生着して、3ヶ月後くらいには退院できる。まあ、どこかでうまくいかなかった時には(棺桶に入ってかもしれないが)退院できるだろうので、退院できるという点では同じ。

もう今回の入院でやることは無くなったので、一旦退院して身辺整理をする時間がもらえそうだ。

 

この一時退院期間中にやらなければいけないことってなんだろう。

  • かかりつけの歯医者で歯科検診を受ける(これは担当医からの指示)
  • 会社の上司・部下に伝えて、仕事に支障がないようにする。(この世は誰がいなくなったって回る様にできている。伝えれば良いだけだ)
  • 会社の人事と相談して、今後のコースを知らせておく。気になるのは休職可能期間(有給の期間と無給の期間があるのだが)があと何日残っているのか。それを過ぎたらどうなるのか。
  • PC, スマホのソフトウェアのアップデート(病院からだとギガが嵩むし遅いから)
  • スマホの音楽のシンク(今回の入院前にやらなかったから)
  • クリーンルームで必要な物品の購入(衣服は業者が1週間分をまとめてクリーニングしてくれる。水曜に回収に来て、月曜日に返ってくる。ってことは2週間分あれば絶対足りる)
  • シャットダウンプロセスがうまく動かなかった時のために、紙の手紙でも用意して残しておくか。どこに置いておくかが問題だな。のちに発見されるが、当分は見つからない場所にしなければならない。

そんなことより、家族で過ごすせるわずかな時間がありがたい。

家族の新型コロナ感染

若干時間が前に戻るのだが、少し以前に小学6年の息子が学校でコロナにかかってしまった。家に帰ってきて寒気がすると言い出して、測ったら熱があったらしい。最近子供の感染者が増えている。クラスに感染者が出ても、学校を閉めなくなったため、ある意味当然だ。社会はこれを受け入れることにしたのだ。

妻は明らかに濃厚接触者だが、娘は近くだが別に住んでいる。両者ともPCRを受け陰性で安心した。妻と息子は家庭内隔離だ。もともと同じ寝室で寝ていたが、息子は寝室だけで24時間過ごす。テレビもあるし、ネットフリックスも見れるし、パソコンを持ち込んでオンライン授業にも出られる。そろばん教室にも出席できて、これまでになんでもオンライン化が進んだので、リモートで継続できる。不自由はないかな。

息子が発熱する前日に学校からクラスでコロナ陽性者が出たとのメールが届いていた。ということは息子は学校で罹ってきた。学校内での感染が疑われるときは、学級閉鎖となる決まりだ。学校に連絡。ただ、都の決まりだか学校の決まりで、症状が発症した最初の日かPCR陽性になった日から、10日間自宅待機をすれば11日目から登校できるそうだ。息子の症状は微熱があるだけ。2〜3日は学級全体がリモート授業となり、その後は平常運転に戻った。幸いすぐに息子の症状は完全に消えて、残る心配事は10日間登校できなずに授業に遅れることだけになった。

そういう状況が数日続いたあと、いよいよ私の移植前の一時退院の話が出てきたというタイミングで、なんと妻が発熱。翌日PCRを受診したところコロナ陽性であった。まいった、妻も中年以上なので息子の様に軽微で済むとは限らない。重篤化しなかったとしても、コロナ汚染地帯となった自宅には戻れず、かと言って退院しないで移植を迎えるには準備ができない。時々の接触が避けられない娘がいずれ感染するリスクも考慮に入れたほうが良さそうだ。陽性が判った翌日から、妻は隔離施設となっているビジネスホテルに収監されることが決まった。幸い症状は喉の痛みと37°台の熱だけで、悪くなりそうな様子はない。隔離期間中であっても家に帰ることだけはできそうだ。

 

整理すると、2ビット四通りの可能性がある。妻がすんなり治って私の退院に間に合うか・長引いて間に合わないかの1ビット2通り。娘に伝染して娘に頼れなくなるか・どうかの1ビット2通り。(いつというファクターを忘れると)この組み合わせ4通りなので、それぞれのケースでシミュレーションしてみる。

ここには詳細は書かないが、意外にもなんとかなることが判明。最悪のケースでも3泊4日くらい私がどこかのホテルに退避すれば良いことが判った。

 

これ以上事態が悪化しない様に祈る。