Ph+ALL日記

フィラデルフィア染色体陽性白血病と闘うIT労働者の記録

退院中2週間の生活

今週初めからまた入院して治療を始めているのですが、今日は2週間の退院中にやったことを書いていこうと思います。やりりたいことはちょっと前の記事にも書きましたが、チェックリストを作って順番にこなしていきました。

出前をとる。しかもジャンク

病院食は健康に悪いものは一切出ないし、味は薄いし、量は少ないので、外に出たら美味しいものが食べたくて仕方がなかった。退院した直後は、いつも美味しい食事をいつも作ってくれる妻がコロナ陽性になってしまい、都の隔離施設で数日帰ってこない。という状況ででした。いざ退院してみると、何から食べていいかわからない。結局退院して最初の食事(昼食)は、UberEatsでちょっと高級なハンバーガーをオーダー。ハンバーガーも熱々は美味しいんだけど、Uberだと少し冷め気味なので、オーブントースターと電子レンジで上手に再加熱してして、オニオンリングやポテトなどもつけてたっぷり食べました。

その後も、いろいろなジャンクが食べたくなって、「CoCo壱カレー*1」「ナポリピザ」「モスバーガー」なんかを出前した。

お店で食べる

やっぱりコッテリしたラーメンが食べたくなった。ラーメンは出前は厳しいから、コロナが怖いけど街に出て、鶏がらスープのコッテリラーメンと餃子を食べた。美味かったがとても喉が渇いた*2

他には、しつこくイタリアンというか焼きたてのピザが食べたくなり、ピザ窯のある店を予約して家族で食べにいった。焼きたてのピザは美味い。

最後に、外苑前のウルフギャングステーキハウスに家族で出かけた。

tabelog.com

このお店はテーブルに着くとちょっと高いが、午後5:00までのハッピーアワーに入店して、ウェイティングカウンターで食事をすると、安くで食べられる。事前に電話したら(予約はできないけど)空いてますよってことだったので、早めのディナーというか、遅めのランチとして行った。前菜多め、肉少なめのオーダーでちょうどよかった。付け合わせのスピナッチ(ほうれん草)もバターたっぷりでうまい。これは飲み物だな。

お家ご飯

残りの食事は、妻が隔離中は娘が、妻が帰ってきてからは妻が、とても丁寧な食事を作ってくれた。ありがとう。それで気づいたんだが、妻の味付けと娘の味付けの系統がだいぶ違う。普通娘は親から料理を学ぶし、レシピが大体共通なので、似た味になるものだと思っていた。妻の味付けはしっかり塩気がある。娘の方は少し甘め。もしかすると関西風なのかな。食卓でその話をすると、娘は「だって教わってないもん。しかもママのレシピは超適当だし。」ってそうだったのか。

膝の激痛

上に書いた鶏がらラーメンを食べた晩のこと。夜になって両膝が痛くなり始めた。その日は街に出かけて少し歩いた。距離にして2キロくらいかな。靴をしばらく履いていなかったこともあって、向こう脛の筋肉が筋肉痛になって、足が疲れた程度には歩いた。足が疲れていたので、湯を張ったお風呂に、息子と入って温めたりもした。そのどちらか、あるいは両方が原因かな、その程度なら休んでいれば治るはず、などと思っていた。それが夜中になり明け方になる頃には本当に激痛になって、全く寝ることができなくなってしまった。

明け方になって、寝られない中、痛みに耐えて唸りながらぼんやり考えていたら、「あ、これは痛風の発作じゃないか?こってりラーメン食べたし」と素人考えが浮かんだ。もしこれが痛風の発作なら、NSAID系の痛み止めか、ステロイドが効くと見聞きした覚えがある。ステロイドなら毎日プレドニンを飲んでるじゃないか。そこで、まだ時間は朝5時ごろと早かったが、急いで朝食として腹に何か入れて、早めにステロイドを飲んだ。そしたら30分〜1時間したら、嘘のように痛みが消えてしまった。

その日は土曜日であったが、何かあったら電話しろとのことだったので、9時過ぎまで待って病院に電話。主治医からコールバックをもらい、休日診療してもらうことになった。もちろん関節の先生はいないが、ことの顛末を話すと、両足同時に痛いなら、痛風の可能性は低いと。確かに尿酸の結晶が同時に左右対称にできる確率は低そうだ。しかしステロイドを飲んだのは、大正解であったと。原因は不明なので、ステロイドでコントロールして、入院時に専門医に診てもらうことになった*3。これまで朝と昼に服用していたプレドニンを、朝と夜に分散して飲むことにした。

仕事のラップアップ

私の直属の上司はカリフォルニア、その上の上司はアメリ東海岸にいる。コロナ禍で直接は2年以上どちらにも会っていないが、今回東海岸にいる方の上司が日本にやってくるという。ちょうどビジネス渡航の制限が緩んで、隔離期間なしで活動できるようになったので、重要なお客に会いに来るわけだ。これはいいタイミングだ。ここのところのアップデートをまとめてやりつつ、個人的な入院・休職の話もしやすい。時間がないながら寝ずに準備して、久しぶりに3日間連続して出社し、後始末をこなした。

その他細々としたこと

これから入院すると、1週間ほど白血病病棟の普通の部屋で過ごしながら、検査やら投薬をこなし、全身放射線放射 (TBI = Total Body Irradiation)を受け、その後クリーンルームと呼ばれる無菌室に入って抗がん剤治療を行い、最後に臍帯血移植を行う、という段取りになっている。

この時、コロナ禍であることもあって、面会は一切できない。病衣は病院でレンタルできるが、見た目が病人らしすぎるのと、生地が良くなくて擦れるのと、ズボンのゴムがキツイという話を聞いたので、自前で用意にすることにした。5年前とシステムが変わっていて、1週間に1度洗濯業者が1,000円で洗って、翌週持ってきてくれるらしい。つまり2週間分の着替えが用意できれば良い。ユニクロのエアリズムの前びらきのシャツと、Amazonで買うことができる安いステテコ・モモヒキ・パンツ(下着)をオーダーして、手持ちのものと合わせて数を揃えた。洗濯業者は洗濯物に名札を貼れと言っているそうだ。布用のタグがあるのだが、一番無難で安上がりな布用ネームペンを購入。濃い色の生地には黒ペンだと見えないので、白・黒・ピンクの3本セットを準備した。

歯医者で口腔検診

病院で行けと言われた口腔検診のために、歯医者に1年ぶりくらいにいってみた。

病院から紹介状を持っていったので、とても丁寧に対応してくれた。ぐるっと回るレントゲンで顎の写真を撮り、膿疱なんかがないかを調べ、口の中のクリーニングもしっかりやってもらった。幸い何の問題もなかった。

最後の最後に小旅行

これでもう家族と過ごせるのも最後かもしれないってことで、蔓延防止が終了したこともあって、軽井沢に1泊2日の家族旅行に出かけた。まだ春浅い軽井沢で体力があればスキーだってできるのだが、そんな体力はないので、ただ何の目的もなく、お風呂に浸かって、少し豪華めな夕食をとり、アウトレットモールで買い物するだけだ。それでおしまい。往復の新幹線も久しぶりで楽しみかもしれない。グランクラスも考えたが、家族四人分は高すぎると感じられたのでやめて、グリーンにした。

新幹線で行くと、東京駅から立ったの1時間10分。ビールとスナックを食べていたら、食べ終わる前に着いてしまった。JRのえきねっとで初めてモバイルSuicaを登録して利用した。JR東海Express予約同様、モバイルSuica(私の場合はApple Watch)だけでチケットレスで乗れるのであった。知らなかった。事前にネットでSuica番号を登録するのだが、その番号が間違っていたらどうしようと、最初の新幹線の改札だけはちょっとドキドキであった。

旅行はあっという間だったが、四六時中食べていたので腹が張った。

 

次回は最後の入院の始まり、かな。

 

*1:私はいつも、メンチカツ・ほうれん草カレーの3辛か4辛を食べる。できればビールと一緒に食べたい。

*2:その日の夜、足に激痛が来て痛風発祥かと思ったのだが、実は原因は別にあった。

*3:膝のCTの結果、僅かに骨壊死の兆候が見られるらしいが、それが痛みの原因であるかは不明。現時点の可能性としては、白血病の影響かもしれない。