Ph+ALL日記

フィラデルフィア染色体陽性白血病と闘うIT労働者の記録

2017-01-01から1年間の記事一覧

退院

8月24日,突然退院が許可された. 昨年12月12日に入院して以来256日ぶりの退院.長かった.本当に長かった. 白血病は病気の性質上,治ったとは言わないのだそうだ.実際,Ph染色体は検査で検出されてしまうので,それが増えないことを祈るわけだが,遺伝子…

傷病手当金の申請を忘れていた!

会社の福利厚生の制度で,短期(13週間まで)の病気休職は完全に有給で(有給休暇があればそれを追加して使うことも可能で),それを超えた分は無給の長期休職に入るのだが,ありがたいことに健保組合が標準報酬月額の75%を給付してくれる. 短期休職・有給…

生着後2回目の骨髄検査結果

2017年7月6日(木曜日)に生着後2回目の骨髄穿刺を実施.およそ1週間経って,全ての結果が出た.以下の通り. Ph FISH: negative (0.3%以下) qPCR bcr-able: 6 copies IS%: 0.0126% chimerism XYFISH recipient%: 1.8% ということで,まだ PCR で bcr-abl は…

生着後の不快

骨髄穿刺 生着後1回目 6月17日に生着してから5日後の6月22日に骨髄穿刺(骨盤に太い針を通して,骨髄を抜いて調べる)*1 を実施.従来の骨髄穿刺では,白血病細胞がどのくらい残っているかが主な関心事であった.今後もそれが最重要であることは変わりがない…

祝!生着

移植後1週目(5/26-6/1) 移植のせいではなく,移植の前処理(放射線照射と抗がん剤)の影響で,どこがどう悪いのかわからないけれど,何しろ気分が悪い.症状としては吐き気と下痢.ひたすら寝てやり過ごすしかない. これをもう一度経験したくはない.万一…

臍帯血からの造血幹細胞移植

2017年5月25日(水曜日) ついにこの日を迎えた.気持ちの悪さはだいぶ取れている.前日からサンデュミュンと言う免疫抑制剤を点滴している.これは移植後も当分続く. 移植は自室で行われる. 午前中にバイタルモニタが乗ったワゴンが運ばれて来て,心電,…

造血幹細胞移植前処理(2)- エンドキサン大量投与

2017年5月22日(月曜日)〜 5月23日(火曜日) X線照射の影響が少し抜け始めたところで,5月22日(月)と5月23日(火)の2日間,エンドキサンという抗がん剤を大量に投与を受けた. エンドキサンは過去にも強化地固め療法で使ったものだ.標準的なプロトコル…

造血幹細胞移植前処理(1)- 放射線照射

2017年5月17日(水曜日) いよいよこれから,全身に放射線(X線)を浴びる処置(Total Body Irradiation; TBI)を受けに行きます. 今日・明日の2日間,午前・午後の2回づつ1時間,毎回3Gy(グレイ)でトータル12Gyの放射線を全身に浴びて,自分の骨髄を全て…

1週間移植延期

2017年5月8日(月曜日) 連休明けの初日.だいぶ前に入れたCVの周りが直径1cmくらい赤くなっている.夕方から明け方にかけて微熱が出たり出なかったりするし,軽い頭痛がある.もしかするとCVが刺さっている首回りから細菌に感染しているのかもしれない. と…

移植準備

運動失調から回復してから2週間ほどはクレアチニンの数値が下がらず,治療が再開できなかったが,2017年4月17日には改善してきたので,スプリセル(ダサチニブ)の服用を再開することができた. この間,白血病細胞が勢いを取り戻してしまっていないか心配で…

突如,運動失調から回復

2017年3月26日に運動失調になってからの1週間は,上手に字がかける時があったり,少し喋れたりと,症状が少し改善したように期待させる状況になったと思ったら,またすぐ元に戻ったりと症状が一進一退したが,幸い,症状が大きく悪化してしまうようなことは…

抗がん剤の副作用が脳にきた!(続き)

前回書いたように,突如としてまともなことは何もできない状態になってしまった. 発症後,医師や看護師に入れ替わり立ち替わり,同じことをさせられた. 両腕を前に突き出して目を瞑り,しばらくしてどちらかが下がってきていないか. 片目で上下左右に見え…

抗がん剤の副作用が脳にきた!

地固め療養C1の抗がん剤の点滴投与期間はわずか3日間.火曜日に開始したので金曜日には投与が終わっており,後は副作用に耐えるだけになっていた. 食欲不振は顕著に出ていて,3月24・25日は病院食をほとんど食べることができなかった.食べやすいゼリー系の…

入院100日.地固め療法C1

この2週間,いろいろなことがあった.リアルタイムで書くことは不可能だった. 入院100日目の2017年3月21日 地固め療法C1という3サイクル目の治療が入院100日目の2017年3月21日にはじまった.この治療は,中枢神経に白血病が行かないようにする治療で,以下…

がん保険の必要性

白鳥やら癌サバイバーのタレントを使ったCMで「がん保険」の必要性を主張している.さて本当に医療保険・がん保険は役に立つのだろうか?私自身のケースではどうなのか見ていこう. 医療費負担額は? まず幾らくらいの負担が発生しているか具体的に見てみる…

入院90日.地固め療法後の検査いろいろ

2016年12月12日に突然入院してから,2017年3月11日でまるまる90日を迎えた. 強化地固め療法も終わって今週はその成果を確認するための検査の1週間. 胸部レントゲン 呼吸器(肺活量など) 心電図 外科(肛門) 腹部超音波 ガリウムシンチ 頭部MRI 心臓超音…

外泊許可

31日間の強化地固め療法も終盤を迎える.ステロイドの量が減ってきて,血球数も回復.今週末は外泊の許可が出た. 中央静脈カテーテルが入っていてこれを48時間以上放置すると固まってしまうので期間は1泊だけ. さて,何をしようか? 美味しいものが食べた…

腸内常在菌の変化と院内感染予防

2017年2月27日(月曜日) 毎週月曜日は検査の日.咽頭検査,尿検査,便検査を行っている. 今回の便の検査の結果から,どうやら ステロイド,抗がん剤の作用で,好中球数が下がり免疫が下がる→ 免疫を支えるために抗生剤を使用する→ 腸内の菌の分布が変化す…

便秘対策(下剤の種類)

ステロイド(プレドニン)と抗がん剤(オンコビン)の副作用と思われるが,便通が悪い. これまで酸化マグネシウムとプルゼニドという2種類の下剤を使用してきた. 酸化マグネシウムは塩類下剤と呼ばれる種類で,浸透圧が高いマグネシウムが便に混ざることで…

坊主

始まった脱毛の続きの話. 頭髪は引っ張れば面白いように抜けていく.しかし手で触りやすいところはよく抜けるが,そうでないところは勝手には抜けないので,斑らになってかなり見っともない.いつか毛の掃除に必要だと思って家から持ってきたガムテープで頭…

確定申告

病院に投獄?幽閉?隔離?されていても,税金の季節はやってくる. 私はサラリーマンなので普通は面倒な確定申告は不要である.勤務先が源泉徴収し,年末調整してくれる.しかし,私はたまたま複数の勤務先から給料をもらっていることと,そのうち1箇所から…

抗がん剤投与延期

昨日(2017年2月19日月曜日)早朝の発熱のため,明日予定されていた抗がん剤投与を見送ることになった. 発熱への対処として,抗生剤の他に「ノイトロジン」という白血球を増産させる薬を点滴している. これに対して,抗がん剤「オンコビン」は当然白血病細胞…

脱毛開始!

2017年2月20日(月曜日) 昨日の発熱は治って,体調は回復. 昨夜トイレに行くと下の毛がごっそり抜けた.びっくりして,頭の毛を指で軽く挟んで引張て見ると,結構な量が抜ける.ついに脱毛が始まった. 薬剤師さんからもらっていた副作用の時期とぴったり一…

発熱

2017年2月19日(日曜日) 好中球数が100をきっている状況.明け方から寒気がして,朝6:45に検温したところ38.6℃.早速解熱剤(カロナール2錠)服用し,準備してあった抗生剤(マキシビーム)を点滴開始. 7:30には38.2℃,11:00には37.8℃,12:30になってようやく36.…

好中球数と予防的抗生剤投与

毎日採血して検査して入るが,いよいよ血球数が(順調に)下がって来て入るらしい. 現在白血球数が500.その約半分が好中球として200代.規定のプロトコルでは予防的にニューキノロン系抗生剤(クラビットなど)を点滴することが推奨されているレベルに達した.…

抗がん剤副作用のその後

2017年2月14日火曜日 「強化地固め療法」が始まって1週間. 副作用はピークを超えて,食欲は完全に回復.味覚・嗅覚が変わっていたのも,だんだん元に戻ったようだ.逆に,手先の痺れがわずかに現れた.これが重篤だと生活に支障が出るかもと心配していたが…

強化地固め療法の始まり

あー,気持ち悪い. 今週は入院して以来,最大・最悪・最長の週だった.いろんなことがあって,書くべきことがたくさんあるけれど,そういう時に限って書いている余裕が全くない. 今週2/7火曜日から,1ヶ月間,私の治療の第2フェーズである「強化地固め療法…

中央静脈カテーテル

血小板数が減っているので様子を見ていたが,このまま次の治療に入らないのも白血病がぶり返してしまう可能性があり,リスクが高いという.そこで週明けの2017年2月7日から治療の第2フェーズ「強化地固め療法」を開始することになった. その準備として,中…

ベナンバックス吸引

先日,ニューモシスチス肺炎 *1 を予防するための薬「バクタ配合錠」の副反応で発熱・発疹が起きてしまった.この薬の代替として,2017年2月1日に「ベナンバックス」という薬を吸引した. まずベナンバックスの吸引に先立って,「ベネトリン」*2という薬剤を…

血小板数の低下

2017年1月30日(月曜日) 入院通算50日目 一時帰宅から帰った翌日 2017年1月30日に血液検査してみたところ,肝臓に関する値(AST, ALT, ALP, LDH)は落ち着いた一方で,血小板数がかなり下がっている.これまでの数値を時系列で見てみると, 日付1/201/231/241/2…