Ph+ALL日記

フィラデルフィア染色体陽性白血病と闘うIT労働者の記録

造血幹細胞移植前処理(2)- エンドキサン大量投与

2017年5月22日(月曜日)〜 5月23日(火曜日)

X線照射の影響が少し抜け始めたところで,5月22日(月)と5月23日(火)の2日間,エンドキサンという抗がん剤を大量に投与を受けた.

エンドキサンは過去にも強化地固め療法で使ったものだ.標準的なプロトコルでは,エンドキサンに加えてキロサイトも使うのだが,私はキロサイトで小脳性運動失調という重大な副作用が出てしまったので,キロサイトの使用を回避するレシピになっている.

エンドキサンの投与は,朝10時から12時の間CVからの点滴で薬を入れるだけなので,それ自体は大したことはない.しかし,その後の不快感は大変なものだった.

まずは吐き気.口の中が粘ついて気持ち悪いのだが,普段は吐きたくなるほどではない.でも時々発作的にやってくる吐き気で嘔吐せざるを得ない.食欲はとうになくっていてしばらく何も食べていないので,出てくるものは胃液だけ.でも吐かずにはいられない.ベットからすぐ手の届くテーブルの上に,あらかじめ口を広げておいたビニール袋を用意していつ嘔吐発作がきても良いように準備する.嘔吐したらナースコール.

次に排尿.エンドキサンの副作用で出血性膀胱炎になりやすくなるので,朝昼晩を問わず2時間に1回以上の排尿が義務付けられている.もし自主的に前回から2時間以内に排尿しなかったら寝ていても看護師に起こされる.排尿したら計量カップに採ってナースコール.点滴で大量の水分を入れているにもかかわらず,薬のせいで尿量が減っている.

最後に下痢.ついこの前,放射線照射を受けていた頃は便秘気味だったのに,あっという間に下痢になってしまった.一旦腹のなかの食べたものがなくなると,その後は水のような便が出るようになる.

とにかく,居ても立っても気持ち悪くて,あらゆるものを体外に出したい…という状況が5月24日(水曜日)の朝まで続いた.