Ph+ALL日記

フィラデルフィア染色体陽性白血病と闘う労働者の記録

久々の骨髄検査

2019年年末の最後の診察日に、骨髄穿刺を行って骨髄の検査を行った。検査結果は正月明けになる。

正月が明けて、平成じゃなくて令和2年になった。アイクルシグ(ポナチニブ)からグリベック(イマチニブ)に薬を変えてから、最初の検査なので結果が気になっていた。

 

結果は、再発後最も良いものだった。

 

フィッシュ検査は検出限界以下。最も感度の良いPCRも±で、IS値はとても低いものであった。アイクルシグを最小量服用しているのだが、よく聞いているようだ。

 

アイクルシグは一番最初のチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)だが、後発のスプリセル(ダサチニブ)やアイクルシグ(ポナチニブ)に比べて、効果が得られない場合があり、副作用が多いと考えられている。

しかし私の場合、スプリセルはよく効くのだが、骨髄抑制が強く出て好中球や血小板が減ってしまう。アイクルシグもよく効くのだが、胸や腕に皮疹が出る(抗アレルギー薬でコントロール可能)のと、胸に痛みが出てしまった(心臓周辺の血管の像影検査まで行ったが、異常はなかった)。このため、どちらも継続的には使いにくくなってしまい、今はグリベックを使っている。

 

患者の感覚としては、スプリセルを飲んでいる時が一番調子が良かったのだが。グリベックは空腹時に飲んでしまうと、吐き気がするが深刻なものではない。皮疹が出やすいと聞いていたが、幸い目に見える症状は出ていない。このまま副作用なく効果が続いてくれることを祈る。何しろグリベックが使えなくなると、もう入院せずに行える治療の選択肢が無くなってしまう。

 

白内障手術の続き

片目を手術した2週間後に、反対側の目の手術を受ける。

 

こっちの目も焦点拡張のレンズを入れる予定で、同じように手術を開始する。前回よりも痛みは少なく順調に進んでいるように感じられた。

水晶体の吸い出しが終わって、いよいよレンズの挿入となった時、医師の動きが前回と変わったのがわかった。前回使わなかった器具を使い始めた。

医師から、レンズを固定する組織が壊れているため、焦点拡張のレンズを入れることができないと告げられた。単焦点のレンズは問題なく入れられるという。どの距離に焦点を合わせるかを、その場で決めなければならなくなった。

うーん、考えてなかったよ。急に言われてもねぇ・・・えい、仕事上、コンピュータのディスプレイが見えることが重要と考えて、中距離に合わせてもらうことを、数十秒の間に決めた。

その後の手術は特に問題なく完了。最初の目と同じように絆創膏を貼られた。術後の診察で、今後眼圧が上がる可能性があるので、眼圧を下げる目薬を処方された。一日1回点眼する。これで合計4種類の目薬を刺す事になる。

なぜ眼圧が上がるのか、よくわかっていない。

前回同様、翌日に絆創膏を撮ってもらう。視力検査を受けたところ、両眼ともよく見えているようだ。

 

単焦点のレンズだと、ある距離にしか焦点が合わないので、遠くや近くを見る時にメガネが必要になる。その代わり、明るくてコントラストが十分あり、ハロー・グレアが少ないので、夜でもよく見える。実際、焦点拡張レンズを入れた目よりも、短焦点レンズを入れた目の方が明るく、とてもクリアに見える。逆に、焦点拡張レンズを入れた方は、少し色の鮮明さが足りないように感じられた。しかし、これは手術直後の感じ方だった。

2週間ほど経つと、左右の明るさやクリアさに明らかな違いは無くなった。慣れの問題だったのかもしれない。昼間は両眼ともよく見える。コンピュータを使う限り、何の問題もない。白血病のせいかもしれないが、涙が足りず目が乾くので、見えにくくなることがある。処方された目薬を数時間ごとに刺すと安定する。

夜間は電灯の灯が直接目に入るので、片目が単焦点になったおかげでハロー・グレアの程度はかなり抑えられてはいるが、昼間に比べると見難いと言わざるを得ない。

 

白内障手術

2019年12月某日。いよいよ白内障の手術を受ける。

 

来院後、瞳孔を開く目薬を10分おきに3回ほど点眼。十分瞳孔が開いたら、手術室の前室に呼ばれ、今度は麻酔薬を点眼。暫くして、手術室に呼ばれる。

手術室には、歯医者の椅子のようなリクライニングする椅子に座らされる。目の周りをヨード液で消毒され、顔に布をかけられる。手術をする側の目の部分には穴が開いているが、反対側の目は覆われてしまう。でも反対の目もできるだけ開けておくようにと指示される。

自分では見えないので定かではないが、手術をする目を大きく開き固定する器具を付けられたようだ。そしてフェムトセカンドレーザの装置が目の前に。目が押さえられているので少々痛い。とても眩しい光を数分見ているうちに終了。

次に、(おそらく)水晶体を壊して吸い出す作業が始まる。あまり気持ちの良い感じはしないが、痛みはなく、こちらも数分じっと我慢している間に終了。

目に大きな絆創膏を貼られて、家に帰された。帰り道は片目が見えないので、通行人とすれ違うときにはぶつからないように気を使う必要があった。

 

翌日の朝、病院に診察に行き、看護師に絆創膏を外してもらう。おお、片目だがよく見えるぞ。ただし手術をした目は強く押さえられたので、真っ赤に充血していて痛々しい。サングラスをかけて隠すのが良さそうだ。この日は視力や眼圧を測り、診察を受けて終了。次は1週間後に経過観察の診察、その後さらに1週間後に反対の目の手術に進む予定だ。

 

ちなみに、私が入れた焦点拡張レンズのお値段は手術費込みで、片目で54万円なり。クレジットカードでお支払い。先進医療保険に入っていてよかった。

心臓検査の結果

先月受けた心臓の像影CTの結果を聞きに、病院に行ってきた。

 

結論は、「問題なし」であった。

 

ポナチニブを飲んでいた時期に、自覚症状として胸痛があったのだが、そしてそれはニトロを服用することで改善されたのだが、客観的な検査(ホルター心電図、薬剤負荷シンチレーション検査、像影CT)の結果としては、「異常なし」。

 

現在は、ポナチニブをイマチニブに変更しているので、自覚症状も一切なし。なんだかすっきりしないけれど、良い結果なので素直に喜ぼう。

 

大腸内視鏡検査

毎年1回、職場で健康診断を受けている。ただし、タイミングの問題か検査項目の問題か追求していないが、私の白血病はこの検査では見つからなかった。

年によって検査項目に違いがあるが、健康診断の内容は大したことなくて、身長、体重、視力、血圧、血液検査、尿検査、心電図、胃カメラ。あとオプションで便潜血検査をやっても良い。忙しくてなかなかスケジュールが合わなかったが、今年は7月末に受診した。結果はオンラインで通知される。その結果を見に行ったのは9月だった。

検査の結果は、ヘモグロビンが低め、腎機能が低い、十二指腸に潰瘍痕ありと毎年お馴染みの所見に加えて、今年は便潜血が陽性となった。2回法の2回とも陽性なので、腸内で出血があるということで、つまり大腸ガンの可能性がある。

私の父は10年ほど前に大腸ガンを発症し、手術の末完治しているということもあるし、白血病の治療で放射線をたくさん浴びてるので、前から多少不安に思っていた。白血病の主治医に話してみたところ、同じ病院で大腸の内視鏡検査を実施しているとのこと。他の知らない病院に行くよりずっと簡単ということで、早速検査を予約した。この検査は初体験。

検査前日

なんの偶然か、普段滅多に集まらない家族全員が夕方に家に揃ってしまった。予定では妻が食事を作るはずだったのだが、せっかく揃ったから外に食べに行こうということになった。とんかつが食べたいという息子の意見を採用してしまい、何も考えずにご飯とキャベツのおかわり自由の、とんかつの店に行ってしまった。さらに、何も考えずにご飯とキャベツをお代わりしつつ、腹一杯食べてしまった。病院からの事前の説明の際、なんとなく 夜9時以降絶食という指示は覚えていたので、8時過ぎには食事を終えたのだが、何しろ食べ過ぎた。

帰宅して、明日の検査の説明書を読んでみると、前日の夕食は繊維質の少ないものを食すべし、揚げ物は避けるべし、などと細かい指示があった。キャベツや味噌汁のワカメは思いっきり繊維だし、とんかつは紛れもなく揚げ物だ。

今更どうすることもできない。検査前日に飲むことを指示されていた下剤(プルゼニド)と水を大量に飲んで就寝。

検査当日

朝早めに病院に向かう。いつもの血液検査、尿検査のあと、内視鏡の検査フロアに向かう。

まずはトイレの場所を教えられ、大きなソファーのある待合室に案内される。そして、2リットルのボトルに入った下剤を渡され、それを1時間半で飲めという。しかも最初の30分で半分ほど飲まねばならないのだと言う。

時間を確認して早速開始。途中、排便したらその時刻と便の様子を用紙に記録する。最終的に、透明で繊維質が出なくなったら、準備完了。最終チェックの際、トイレは流さずに看護師に便の現物を確認してもらい、本当に十分透明になったか判断してもらう。

まず、この下剤がまずい。水たくさん飲むことにはここ最近慣れているので、味のことは我慢して、ガブガブ飲む。しかし、いくら飲んでも便意はこない。昨晩食べ過ぎているので、お腹はパンパンなのだが、最初の1時間は全く便意がないまま過ぎてしまい、おかしいなと思っていたが、後半30分は5分おきにトイレに行って、ついには透明な水がお尻からじゃーじゃー出るようになった。指示通り、トイレからナースコールを押して看護師に確認してもらい、OKをもらう。

続いて、更衣室に案内され、検査着に着替える。上半身は前びらきの病衣。下半身は、お尻に穴の空いた紙おむつをはかされた。その格好で更衣室を出て廊下を歩いて検査室に入る途中、家族の検査に同行している若い女性がベンチに座っている。その前をこの格好で通るのが恥ずかしく、お尻を手で隠しつつすれ違った。これ立場が反対(私がベンチに座っていて、病衣を着た女性が目の前を通ったら)、さらに気まずかったであろう。

検査室に入って、点滴のルート確保。腸の動きを抑える薬の点滴を受け、数分待って検査が開始となった。

検査の開始にあたって、点滴から鎮静剤を入れてもらった。しかし意識ははっきりしていた。途中でどうしてもお腹の一部が痛いので、苦しい顔をしていたら、鎮静剤を追加してくれた。胃カメラほどではないが、なかなか不快な検査であった。

検査結果

検査中、自分のお腹の中を写すモニターを見続けるほどはっきり覚醒してはいなかった。家族の病歴や自分の治療歴から考えて、癌宣告を受ける覚悟をしていたのだが、なんと検査終了後に医師から、「盲腸まで見ましたが、ポリープも何もありませんでした。あと数年は大丈夫でしょう」とのこと。おお本当ですか。検査中にお腹に送り込まれた空気でお腹が張って、苦しいことを除けば、とてもハッピーだ、

心臓検査のつづき

これまで行った心臓検査ホルター心電図、薬剤負荷シンチレーション検査)の結果を聞きに病院を受診。その日も血液検査と心電図をとられた。血液検査の結果が出る1時間弱の時間待った上で医師の診察を受ける。

結論から言うと、「分からない」。つまり、明らかな異常は見つからないだった。一番嫌なパターンだ。しかし、あえて言うとシンチレーション検査で心臓の背面にわずかに所見があるらしい。偽陽性っぽいとも言っていた。

次のステップとして、造影剤を使ったCTがある。しかし、これは腎臓の機能が低いと使えない。私は白血病治療の過程で抗がん剤を使ったある日から、腎臓の機能がかなり低下している。しかし細かく見るとギリギリ基準値よりもよいらしい。白血病の主治医とも電話で相談した上で、像影CTの検査を、即日この場で受けることにした。ただし、急なオーダーだったので、検査の列に2時間並ぶことになった。

スマホの電磁が切れかかった2時間後、ようやく名前を呼んでもらえた。検査技に着替えて、普通のCT室に入り、CTの撮影を開始。途中で腕に点滴の針を刺される。そのさきはロボットが持つ2本のシリンジ(注射器のシリンダー)につながっている。CTを取りながら、ロボットがシリンジを押して薬液を自動で静脈注射する。

薬液が注射されると、体が暑くなる。特にてのひらや足の付け根が暑く感じられた。でもそれはほんのわずかな時間だった。

あっという間にCT撮影は終了。結果は2週間後。検査結果を聞くための診察の予約をして帰宅した。

 

白内障手術日決定

白内障は日々進行している感じで、2019年10月末時点では、老眼鏡に加えてハンドルーぺを多用する日々である。スマホを使う時も、書類を読む時も、そしてついにはPCの画面を見るのも、これなしではできなくなった。

勿論、ハズキルーペも多用しているが、こちらは少し大きいので、持ち運びには向かない。倍率が(1.32, 1.6, 1.85から)選べるが、細かい作業をする様として、1.85倍を選んで使っている。座ってじっくり作業するときはこちらが良い。

もはやピントが合う合わないの話ではない。すごく大きく拡大しないと、ほとんど識別できないのだ。

来年2020年2月になるまで有名な先生の診察は受けられないし、手術はさらにその1年後かもしれないとも聞いていた。今のスピードで症状が進行すると、完全に見えなくなるのもそう先では無いと焦って、受診している眼科に電話して、状況を説明して改めて受診する予約をとった。しかし、取れた予約は1ヶ月後であった。

1ヶ月後

待ちに待った受診日に眼科を受診した。すでに仕事に支障が出ていて、このままではもうすぐ見えなくなると訴えると、ナルハヤで手術をしてくれると言う。ただし、執刀医は有名な先生ではなく、診察をしてくれている先生になるそうだ。初めからそうしておけば良かった。それでも6週間後が一番早い。片目ずつやるので、2回手術することになる。手術の翌日と1週間後には経過を見るために診察を受ける必要もある。

早速手術の予約をした上で、手術の準備のための検査をすることになった。血液検査や心電図、目の形を計測するなどの検査を受け、さらに手術の方法やレンズの種類について説明を受ける。

6週間後に受ける手術は「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」と言う。眼球表面に小さい切れ目を入れ(フェムトレーザという非常に短い時間照射するレーザを使うらしい)、そこからレンズ(水晶体)に管を入れ、超音波を使って濁ったレンズを細かく砕く。砕かれたレンズを吸い出した後に、人工の眼内レンズを入れるのだ。水晶体は周りの筋肉によって厚みが調節できるので、手元から遠くまでにピントが合う。これに対して人工の眼内レンズは筋肉と繋がらないので、ピント調節ができなくなる。

この人工レンズにはいろいろ種類があるらしい。詳しく説明してもらった。

  • 単焦点レンズ: 健康保険適用で安価。しかし、ピントが合うのは1つの距離だけとなる。遠くに合わせれば、近くや手元は見えないので、老眼鏡をかけることになる。逆に近めに合わせれば、遠くが見えなくなる。ピントの合う距離は40cm, 1m, 3m が選べるらしい。
  • 2焦点レンズ: 近く(30~50cm)と遠方(3m以上)の2つの距離にピントが合う。保険外診療になるが、任意で入っている医療保険に先進医療特約がついていれば、先進医療に関わる費用について、保険金が支払われる。ただし、厚生労働省が指定する先進医療実施医療機関での治療に限られる。欠点として、ハロー・グレアが一番強く出るらしい。
  • 3焦点レンズ: 遠方(5m以上)と中距離(60cm)と短距離(30cm)にピントが合う。健康保険適用外で、先進医療保険が使えるかもしれないのは2焦点レンズと同じ。3ヶ所でピントが合うがそれぞれのピントの合い具合が、単焦点・2焦点より少し甘くなるらしい。ハロー・グレアは2焦点レンズほど酷くはないらしい。
  • 累進焦点(焦点拡張)レンズ: 50cm~無限遠まで連続して焦点が合うらしい。どう言う原理なのか、よく理解していない。50cmと言うのは外人仕様らしく、ごく近い手元は見にくいので老眼鏡を軽く併用することになるが、ハロー・グレアは比較的少なく、明るい。これも先進医療の対象になるらしい。
  • このほか、先進医療の対象にもならない新しいレンズもあるみたい。

このページに具体的な商品ごとの特徴や見え方が書いてあるのを見つけた。夜間の見え方の写真はとても参考になる。値段も書いてある。単焦点レンズはとても安いが、多焦点レンズは片目で50~70万円とお高い。

私が入っている生命保険には、幸い先進医療特約がついていて、上記のレンズは対象になる様だ。目の見え方というとても大事なことを決めるわけだが、体験してみることもできず、いろいろ迷ったが、エイヤと焦点拡張レンズを選ぶことにした。理由は以下の通り。

  • 一番多く使うのは大きめの画面に細かい文字を表示したコンピュータなので、中距離 (4-50cm が重要)。
  • 本やスマホなど、ごく短距離は何なら補助的に老眼鏡をかけても良い。
  • 仕事柄、年に数回か海外出張に行くことがあり、そこでは夜間を含めて車を運転しなければならない。このためハロー・グレアが強すぎないものが良い。私の場合、若い頃にレーシックの手術を受けているので、ハロー・グレアが強くでやすいらしい。

来月2019年12月は、手術と術後の検診で毎週眼科に通うことになりそうだ。